就労支援の基本用語・概念
職業準備性(レディネス)とは
2021年7月30日
職業準備性とは、職業生活を始めようと考えている個人の側に、職業生活を始めるために必要な条件が用意されている状態をさします。個人の職業能力の全体像は、下図に示す4つの階層構造としてとらえられます。
日本職業リハビリテーション学会 監修「職業リハビリテーション用語集」より引用
「職務の遂行」
特定の仕事に就いてその技能を向上させる適性、学力、技能、性格、興味、価値、訓練可能性など
「職業生活の遂行」
職業の理解、基本的ルールの理解、作業遂行の基本的能力や態度、対人関係の態度、求職と面接技能など
「日常生活の遂行」
学習の基礎的技能(身体的発達、数的処理、理解、コミュニケーションなど)、適応の基礎的技能(自己の理解、情緒的な対人関係、社会的な対人関係など)、地域社会への適応行動(日常生活の技能、家事の能力、健康の管理、消費者技能、地域社会の理解など)
「疾病・障害の管理」
清潔や健康の自己管理、服薬の遵守など
<注意点>
職業生活を始めるための必要条件は、企業側の障害者雇用についての考え方や支援機関の支援状況などで、大きく変化します。つまり、個人的要件を絶対的な基準として画一的に就職の可能性を判断し、就職のハードルを設けるような考え方(レディネスモデル)に固執しないことが大切です。
- 令和2年度版就業支援ハンドブック第1章第3節第1項「職業準備性とは何か」(独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構 障害者職業総合センター)
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