青年期・成人期
診断や医療機関への受診について
診断について
ご自身あるいはご家族の方が、発達障害ではないかと気になったとき、そのまま様子をみていればよいのか、それとも専門の医療機関で発達障害なのかどうかはっきりさせた方がよいのか、迷われることもあるかもしれません。
子どものころから発達障害の特性による困りを抱えていたとしても、必ずしも明確な診断を受けているとは限りません。成人して、はじめて気づかれる場合もよくあります。
診断を受けるということは、より良い人生を送るためのものですが、診断を受ける必要があるかどうかや、どのタイミングで受けるかは、保護者あるいはご本人の意思によります。迷いがある場合は、身近な人やかかわりのある支援者にも相談をし、十分に検討をした上で決めるとよいでしょう。
発達障害の診療を行っている医療機関への受診について
発達障害の診療を専門に行っている医療機関は、ほとんどが予約制になっています。医療機関によっては、受診を希望する人たちがとても増えていて、予約の順番がまわってくるまで長い間、待たなくてはならない場合もあります。
どこの医療機関に行けばよいかの情報については、一覧が作成されている場合もあります。市区町村の相談窓口や、発達障害者支援センターに問い合わせてみましょう。
発達障害の診療を専門に行っている医療機関を受診することになったら、前もって準備をしておくとよいでしょう。
- 医療・相談機関へ行くときには (発達障害情報・支援センター)
発達障害の診断を受けたら
発達障害の診断を受けることによって、自分自身への理解を深めるきっかけにもつながります。
また、まわりの人が適切なかかわり方や必要な配慮に気づくきっかけになることもあります。困難を明らかにすることで、障害に配慮した支援を受けやすくなれば、つまずきや失敗を事前に防ぎ、苦痛や負担の軽減をはかることにつながる場合もあるでしょう。
ただし、診断名はとても大切な個人情報です。周囲の人に伝えるときは事前に、誰に、どう伝えるのがよいかということを、ご家族や支援者とよく相談しましょう。
薬の利用と医療費について
発達障害そのものを薬で治すことはできません。しかし、発達障害の方によくみられる症状のなかには、薬によってやわらげることができるものもあります。医師が診察をして、薬が必要だと判断された場合には、薬を服用することをすすめられます。薬の効果や副作用については、担当の医師と十分に話し合いましょう。
また、定期的に通院したり、薬の治療を続けるのには経済的な負担が気になる場合もあるでしょう。自立支援医療制度は、心身の障害を除去・軽減するための医療について、医療費の自己負担額を軽減する公費負担医療制度です。詳しく知りたい方は、下記をご覧ください。