乳幼児期
小学校へあがる前に
小学校への入学(就学)を控えた時期は、お子さんにとって、どこで、どのように学ぶのがよいのかというとても大切な問題に悩まれる保護者・ご家族もいらっしゃるでしょう。就学にあたって心配なことや、就学前に受けていた療育や支援の内容など学校に伝えたいことがある場合は、市区町村の教育委員会に相談しましょう。
就学時健康診断
市区町村では、就学を予定しているお子さん全員を対象に、就学時健康診断(就学時健診)が行われています。お子さんが小学校に入る前の年の9月ごろ、市区町村の教育委員会から保護者にお知らせが届きます。入学前に相談したいことがある場合は、この健診の機会に学校や教育委員会の先生に相談の希望を伝えておくのもよいでしょう。
健診は、入学予定の小学校で行われます。集団の場面で個別の配慮が必要なお子さんは、健診の受け方について事前に相談しておくと安心です。保育所や幼稚園などの先生にアドバイスをもらうとよいでしょう。
就学相談
特別な支援を必要とするお子さんが学ぶ場については、いくつかの選択肢があります。市区町村の教育委員会などでは、障害のあるお子さんや、小学校での生活に心配なことがあるお子さんについて、就学相談(就学する学校や学級についての教育相談)を行っています。就学相談の時期や申し込み方法については、市区町村の教育委員会にお問い合わせください。
参考:発達障害のある子どもの学びの場
小学校の通常の学級でも、集団生活の中で発達障害の特性に応じた配慮や支援を受けることができます。より専門的な個別の指導・支援を受けるための場としては、通級による指導(通級指導教室)や特別支援学級があります(通級指導教室や特別支援学級が設置されていない学校もあります。また、設置されている学級の種類も学校によって違います)。
知的障害をともなう自閉スペクトラム症のあるお子さんの学びの場としては、知的障害特別支援学級や特別支援学校があります。また、入学後のお子さんの学校生活の様子に応じて、進級や進学の時に学びの場を変えることもできます。
就学先決定についてさらに詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
- 障害のある子供の就学先決定について (文部科学省)
情報の引き継ぎについて
保育所や幼稚園で個別の配慮を受けていたり、医療や療育などの専門機関に通っていたりするお子さんの場合は、これまでの支援に関わる情報を小学校に引き継いでおくことが大切です。かかわりのあった先生や支援者と一緒に、小学校へ引き継ぎたい情報をまとめておきましょう。
多くの自治体では、お子さんの支援情報をまとめて保存するための「サポートファイル(サポートブック)」などが用意されています。お子さんが少しでも安心して学校生活をスタートできるように、積極的に活用しましょう。サポートファイルやサポートブックの入手方法については、市区町村の窓口や教育委員会、発達障害者支援センターへおたずねください。
就学・進学に関するQ&A
発達障害教育推進センターでは、発達障害に関するよくある質問を「発達障害Q&A」にわかりやすくまとめています。就学・進学に関することでは、高校受験や大学受験に関する内容も取り上げられています。
- 就学・進学に関すること(独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所 発達障害教育推進センター)