乳幼児健診での障害への気づき
母子保健サービスの目的の一つに、障害の早期発見があります。乳幼児健診の中で、子どもの成長・発達をチェックし、病気や障害が隠れていないか判断します。運動発達に遅れや異常があれば、神経系の異常がないか、健診医が判断します。視力、聴力の発達も重要なチェックポイントです。最近では、新生児聴覚スクリーニングが行われており、生まれてすぐに難聴が発見される場合があります。皮膚や外見の形態異常では、先天性疾患が発見される場合があります。乳幼児健診でも、心臓や呼吸音の聴取による循環器疾患や呼吸器疾患、腹部触診による消化器系疾患、外生殖器の視診による泌尿生殖器系疾患がみつかる場合があります。先天性代謝疾患は、新生児マススクリーニングの結果を確認します。年齢があがれば、ことばの発達、精神発達は必ず確認されます。乳幼児健診で指摘される病気で一番多いのは、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患です。最近では、乳幼児健診の項目の中に、視線が合うかどうかなど、社会性についての確認項目も入りました。
疑わしい場合は、保健機関で経過観察するか、精密検査ができる病院を紹介します。精密検査は、公費負担の対象です。発達障害の中には、自閉スペクトラム症や知的障害のように、早期にみつかるものもありますが、幼稚園や保育園に通ってみて初めて子どもの発達が気になることも多いです。子育ての中で発達障害を含め、発達が気になったら、地域の保健センターや発達障害者支援センターなどに相談することができます。
また、国立障害者リハビリテーションセンター発達障害情報・支援センターのホームページには、発達障害の早期発見のヒントや地域の相談機関など役立つ情報があります。
- 発達障害情報・支援センタートップページ (発達障害情報・支援センター)