就労支援の技法
ナチュラルサポート
2021年7月30日
障害のある方の職場定着のためには、働く本人自身の職場適応に加え、それを支える職場内のサポート体制が重要といわれています。職場における上司や同僚などからの障害のある従業員へのサポートを、職業リハビリテーション分野では「ナチュラルサポート」(Natural Supports)と呼びます。
職場適応援助者(ジョブコーチ)の支援対象は、障害のある従業者、雇用する企業、本人の職業生活を支える家族や生活支援を提供する施設です。
本人を取り巻く企業と家庭が相互に関係し、ナチュラルサポートを構築することがジョブコーチ支援の最大の目的です。そのため、段階的に直接的な支援から間接、側面的な支援に引いていく(フェーディングしていく)ことを織り込んで支援計画を作成します。
本人は職業を通じて企業や地域の構成員として社会参加することで自らの職業自立を目指すことが、企業は一人ひとりの従業員へ活躍の場、社会貢献の場を用意することが社会から期待されています。ジョブコーチや定着支援に関わる支援者は、本人や企業が自らの使命を果たせるよう、支援を組み立て提供することが大切です。
関連する資料
ナチュラルサポートの形成に関する調査研究を紹介します。
- 障害者に対する職場におけるサポート体制の構築過程-ナチュラルサポート形成の過程と手法に関する研究ー(独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構 障害者職業総合センター)
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