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就労支援の基本理念

キャリア発達

発達とは、人が環境に適応してより高次の能力を獲得していく生涯にわたる変化の過程であり、誕生から乳幼児期、児童・学齢期、青年期、成人期そして老年期の中で、その時期の環境に効果的あるいは有能に相互交渉する能力や態度を形成していきます。そうした社会との相互関係を保ちつつ自分らしい生き方を展望し、実現していく過程がキャリア発達(Career Development)です。

社会との相互関係を保つというのは、社会における自己の立場に応じた役割を果たすことであり、人は生涯の中で、その時々の自分にとっての重要性や意味に応じて役割を果たしていこうとします。スーパー(Super,D.E.)は「ライフロールの虹」で、この過程を生涯における役割(ライフ・ロール)の分化と統合の過程として示しています。そこでは、キャリアを「生涯にわたる役割や環境および出来事との相互関係」として定義し、働くこと(労働者)に限定しないで、退職者などさまざまな役割について、それらの同時的な結合によるライフスタイルと、時間的な経過の中での結合によるライフサイクルによってキャリアの型が構成されるといわれています。